前までは、そんなに食に対してこだわりはありませんでした。
こだわりがないからこそ、出されて物は食べますが嫌いな物だけよけて、おわり。そんな感じでした(笑)同じ料理でも美味しい物を食べたいという欲はなく、ただ食べるだけ。量もそんな食べませんでしたし、食べなくてもいいと思う人間でした。
そんな私が唯一食べたいと思って、食べ物の興味を持ちはじめたのは母の手作りのパンやお菓子、料理たちでした。
学校から帰るといい香りが漂った部屋に入ると、母が迎えてくれました。そんな毎日がその頃の私の幸せでした。母の料理のおかげで、食に対する欲がでてきたのだと感じています。
「お誕生日のケーキはどんなケーキがいい?」
「チョコがいい!」
そう言うと、母は誕生日には必ずケーキを作ってくれました。あるときは、誕生日当日に風邪を引いてしまい、母の作るご馳走を食べられない日があって泣いて悔しがった覚えがあります。
そんな私がこんなにも大きくなりました。母の愛情いっぱいの料理たちのおかげで、いろんな料理が大好きになって大きく成長できました。
美味しい物を作ることは、実は難しいことだと思います。現在、お菓子を作るという仕事をさせて頂いているのでよけいに分かりますが、何時間もかけて、手間暇かけて作り上げています。調理方法によっては、味も変わってくるし入っている材料の具合で変わると思います。
私たちの仕事は美味しいお菓子を作り包装し、お客様が喜んでくれるようなものを作ることです。そのために、毎日勉強することが多いです。
新しい商品を取り組む際にもうまくいかず、どうしたらよくなるか試行錯誤しながら取り組んでいます。
大変ですが、それでも母が私の為にどんな料理なら美味しく食べてくれるのだろうと、考え努力してくれたように私もお客様のことを考えたお菓子作りを目指したいと思います。
ばーじ