欧米などで一大ブームになったスーパーフード「キヌア」。美容や健康に興味のある方は、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?「穀物の母」と呼ばれているキヌアは、小さな粒の中にさまざまな栄養素が含まれています。また、グルテンフリーで低糖質なので現代人にとって魅力がたくさん!
今回は、キヌアの基礎知識や美容効果、キヌアに含まれる栄養素について詳しく説明していきます。さらに、キヌアの調理方法や美味しく食べる方法について、具体的にご紹介します。日本よりも海外で認知度が高いキヌアですが、知れば知るほどその効果効能に興味が出てくるはず。キヌアへの理解を深めて、より美しく健康的な毎日を送ってくださいね。
キヌアについて
それでは、早速キヌアの基本的な知識を説明していきます。
キヌアの基礎知識
キヌアは、ほうれん草やビートと同じヒユ科アカザ亜科の1年草の植物です。キヌアの実は直径2mmほどあり、プチプチとした食感とほのかな甘みが特徴です。アワやキビなどと同様に、雑穀の一種として食べられています。
ボリビアからペルーにかけてのアンデス高原が原産地で、過酷な環境下で育つため「穀物の母」と呼ばれています。
紀元前3000年から栽培されており、インカ帝国では重要な食料とされてきました。現地ではキヌアの実をローストして、粉にして小麦粉のように使います。繊細なナッツのような味があり、パスタとして使ったりシリアルのようにスープをかけたり、キヌアでお酒を作ることもあるそうです。
キヌアは国際的なスーパーフード
キヌアが国際的に注目を浴びたのは1993年のことで、NASAにその高い栄養価が評価されて宇宙食として採用されました。また、20年後の2013年には、国連が「2013年を国際キヌア年とする」と宣言しました。国連のホームページには、「UN celebrates Andean “super food”(国連はアンデスの「スーパーフード」を称えます)」と掲載されているほどです。キヌアは優れた栄養価を持っており、厳しい環境下でも生き抜く力があるので、栄養失調や飢餓、貧困への対処に重要な役割を果たすと期待されています。
このようにキヌアは、高い栄養価を持つスーパーフードとして知られるようになりました。栄養不良や貧困だけでなく、医薬品や健康食品に応用される食材としても注目されています。
摂取量の目安
キヌアの1日当たりの摂取目安量は、加熱前で20g程度、加熱後で100g程度です。キヌアは安全な食品と言われていますが、食物繊維が多いので体調や体質によって消化不良などを起こす可能性があります。よって、大さじ1程度から摂取を始めて、徐々に増やしていくのが良いでしょう。
キヌアの美容効果・効能
キヌアの基本的な知識を理解したところで、次は美容効果について説明していきます。
抗酸化作用
キヌアには、ケンフェロールとケルセチンという2種類のフラボノイドが多くに含まれています。これらには強い抗酸化作用があるとされており、老化の抑制効果や抗炎症効果、がんの予防などの効果に関係していると言われています。実験結果からは、キヌアを発芽させると抗酸化物質の量がさらに増えることが研究されているそうです。
低GIでダイエットにおすすめ
キヌアは、調理すると水分を吸収してカサが増えます。そのため、少量で満腹感を得ることができます。また、食物繊維が豊富なので血糖値の急上昇を抑えて、脂肪の蓄積を予防します。血糖値が上がると分泌されるインスリンには、脂肪の合成を促す作用があります。よって、GI値が低く血糖値が上がりにくいキヌアは、脂肪がつきにくいと言ってよいでしょう。また、キヌアはビタミン・ミネラルも豊富に含まれているので、ダイエット中の方は取り入れてみてはいかがでしょうか?
また、体内のエネルギー消費の大半を占める「基礎代謝」が高いほど太りにくくなります。基礎代謝は筋肉量に比例しており、筋肉をつけるには良質なタンパク質が必要です。キヌアはタンパク質が豊富に含まれているので、普段の主食をキヌアに置き換えるとダイエット効果が期待できます。
便秘の予防・改善
キヌアには、米や小麦よりも食物繊維が豊富に含まれています。食物繊維は排便を促進してくれるので、キヌアを食べると便秘の予防・改善に役立ちます。
血糖値の上昇がゆるやか
キヌアは血糖値の上がりやすさを示すGI値が低いのが特徴です。キヌアのGI値は53で、白米のGI値73、白パンのGI値75よりもかなり低い値となっています。また、キヌアには多くの食物繊維が含まれているので、食後の血糖値が上げにくい食材とされています。普段の食事をキヌアに置き換えることで、血糖値の上昇を抑えることができます。
キヌアに含まれる栄養素
ここまで女性にとって嬉しいキヌアの美容効果について、詳しく説明しました。ここからは、キヌアに含まれる具体的な栄養素について解説していきます。美容や健康を維持するために、必要な栄養素をきちんと把握して摂取することが大切。しっかり学んでいきましょう。
カロリーと糖質
- 調理前のキヌア100g当たり
糖質量:62.8g
調理前の白米100gのカロリーは342kcal、糖質は77.1gですが、キヌアには白米に不足しがちな栄養素が豊富に含まれています。玄米や押麦と比較してもカロリーは大差ありませんが、糖質量はキヌアの方がやや低くなっています。次に、炊いた後のキヌア100g当たりのカロリーと糖質量も見ていきましょう。
- 炊いた後のキヌア100g当たり
エネルギー量(カロリー):72kcal
糖質量:12.6g
※炊く前のキヌア20gで計算
タンパク質
キヌアには100g中14.1gのタンパク質が含まれています。白米と比較すると2倍以上のタンパク質量です。キヌアはこの含有量の多さに加えて、牛乳に匹敵するほど良質なタンパク質が含まれています。
タンパク質は約20種類のアミノ酸からできています。約20種類のアミノ酸のうち、9種類のアミノ酸は「必須アミノ酸」と呼ばれ、私たちの体内で作ることができず食べ物から摂取する必要があります。キヌアは、この9種類の必須アミノ酸が全て含まれている上に、バランス良く含んでいる稀有な植物なのです。
食物繊維
キヌアには100g中6.2gの食物繊維が含まれています。白米と比較すると8倍以上多くなります。また、ゴボウは食物繊維が豊富な野菜として知られていますが、100gあたり5.7gの食物繊維量です。キヌアにはいかに食物繊維が豊富なのかが分かります。
食物繊維には整腸作用があり、便のカサを増やして排便を促進したり、腸の動きを活性化したりします。便秘対策としても積極的に取り入れたいですね。また、血糖値の上昇を抑えたり、血中コレステロール濃度を低下させるなどの効果も期待されています。
ミネラル
キヌアはカリウムやカルシウム、マグネシウムなどのミネラルも豊富です。キヌア100g中580mgのカリウムが含まれています。カリウムは血圧を下げたり、骨密度を増加する機能がある栄養素です。カリウムは野菜やフルーツに多く含まれている成分ですが、穀類でこれだけ多くのカリウムを含むのはとても珍しいです。
また、キヌア100g中46mgのカルシウムが含まれています。カルシウムは、骨や歯の生成に必要で、神経系や筋肉の収縮、血液凝固などの働きに関わる重要な栄養素です。特に成長期の子供や閉経後の女性は、気をつけて摂取したい成分です。ただ、過剰摂取よる健康障害もあるので、注意してください。
ビタミン
キヌアには、体の代謝を促進するビタミンBや抗酸化作用のあるビタミンEなどが豊富です。キヌア100g中190μgの葉酸を含んでいます。葉酸はビタミンB群の仲間で、DNAの合成に深く関っておりビタミンB12と一緒に血液を作るなど、さまざまな役割を持つ栄養素です。妊娠中の女性は、お腹の中の赤ちゃんのために積極的に摂る必要があります。
キヌアの注意点
ここまでキヌアの素晴らしい栄養成分について説明してきました。ここからは注意点をお伝えていきます。
食物繊維が豊富なので食べすぎに注意
キヌアには、食物繊維が豊富に含まれています。食物繊維は便を柔らかくする水溶性と、便のカサを増やす不溶性の2種類があります。不溶性食物繊維が多いキヌアは、一度にたくさん食べるとお腹が張ってしまうかもしれません。食べ過ぎには注意して、一日の目安量を守りましょう。
【基本編】キヌアの調理方法
キヌアの食べ方は大きく分けて「茹でる、炊く、炒る」の3種類があります。ここからは、日本で一般的な茹でる、炊く、の調理方法をご紹介します。
キヌアの茹で方
<材料>- キヌア:1カップ
- 水:3カップ(キヌアの3倍)
- 塩:お好みで
<調理方法>
- キヌアをボウルに入れてよく洗います。普通のザルと水を捨てる時に流れてしまうので、目の細かい茶こしなどを使ってください。
- 鍋にキヌアと水を入れて、火にかけて沸騰させます。沸騰したら蓋をして、弱火にして20分ほど加熱します。
- 鍋の中を確認し、水がなくなりキヌアが半透明になっていれば火を止めます。そのまま5分以上蒸らします。
- フォークなどで軽くほぐしてから食べます。
キヌア入りご飯の炊き方
<材料>
- 白米:2合
- キヌア:大さじ1
- 水:炊飯器の目盛りの分量
<調理方法>
- キヌアはボウルに入れてよく洗います。普通のザルと水を捨てる時に流れてしまうので、目の細かい茶こしなどを使ってください。
- 炊飯器に洗った米と1を入れ、30分ほど浸水させます。
- 通常通りに炊きあげます。
【アレンジ編】キヌアの美味しい食べ方
ここからは、キヌアが流行している欧米などで人気の美味しい食べ方をご紹介します。
サラダにトッピング
サラダにキヌアをトッピングするとプチプチとした食感が加わって、満足感が増します。キヌアやナッツをたっぷり使ってサラダをメインにするのもおすすめです。
具だくさんの煮込みやスープにプラス
野菜たっぷりの具だくさんスープにキヌアを加えると、ボリュームが出て軽食やランチにもピッタリです。ワンランク上の料理にしたい時にも大活躍です。
手作りスイーツに入れて
小麦粉の代わりにフードプロセッサーなどで粉にしたキヌアを使ってスイーツを作ることができます。クッキーやマフィンなどに入れて楽しむのもよいでしょう。また、キヌアは茹でてもベタベタしないので、生地に追加して使うこともできます。
まとめ
ここまでスーパーフード「キヌア」の魅力を一気にお伝えしました。キヌアの基本的な知識、美容効果、栄養素について詳しく解説しました。また、キヌアの調理方法も具体的にご紹介しました。小さな粒の中には豊富な栄養素が含まれているので、積極的にキヌアを取り入れて、笑顔あふれる健康的な毎日を送ってくださいね。
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